かの有名なグランドキャニオンを訪れました。
日の出とともに、渓谷に光が差し込む様は今まで見たことのない景色。

海岸線に生まれた岩盤が、プレートごと押し上げられて高原を形作る。
押し上げられた岩肌に、流れる川が渓谷を刻む。
見事に現れた地層の重なりは、気が遠くなるような時の証。

そして、こんなにも遠い時間と「今生きるわたし」をつなぐのが
太陽の存在だったように思います。
朝の7時から昼過ぎまで渓谷を望む場所にいたのですが、
太陽が顔を出した瞬間に空気の温度が変わるのがわかるんです。
それから、どんどん太陽の光を浴びる岩肌が増えるにつれて、
身を包む空気が変化します。
たったひとつの、ぽつんと空に輝く太陽が、
空気のすべてをこんなにも圧倒的に変えてしまうということに
驚きを禁じ得ません。
忘れてしまいそうになるけれど、
太陽は、あまりにも力強く、あまりにも強大な、燃えたぎる火の塊。
そして、今日、この日の朝と同じ顔をして、
気が遠くなるほど昔に渓谷ができはじめた日の朝も、
まったく同じように光を地上に降り注いでいたのだろうとおもうのです。