2005年07月15日

愛の密度

倉敷を訪れた。

保存された町並みは風情があって、なにもかもがとても素敵。

そんな倉敷で、私が一番気に入ったのは、「大原美術館」です。

大原美術館は、倉敷を基盤に幅広く活躍した事業家大原孫三郎氏が、
親しい友人だった画家・児島虎次郎を記念して昭和5年に設立した施設。
日本美術のコレクターでもあった孫三郎は、虎次郎の才能と、美術に
対する真摯な姿勢を高く評価し、三度にわたる渡欧をうながします。
虎次郎は、ヨーロッパで制作に励むかたわら、孫三郎の同意のもと、
日本人としての感覚を総動員してヨーロッパの美術作品を選び取り、
日本へ持ち帰りました(大原美術館ウェブサイトより)。

一歩美術館に入ると、その作品の幅広さ、そして素晴らしさに圧倒され
ます。本館には、エル・グレコ、ゴーギャン、モネ、そしてルノワール。
近代作品では、ピカソ、マティス、モディリアーニ、カンディンスキー
まで。いずれも世界に名だたる巨匠の作品が、多くは一点ずつ、大切に
展示してあります。

はじめ、一点ずつ集めたということを聞き、寄せ集めのようになっている
のではないかと思ったのですが、それは杞憂に終わりました。初めて見る
作品が多くても、その画家の画家たる所以がしっかりと滲み出ている作品
ばかり。それは、虎次郎というひとが、あるいはかのひとの遺志を継いだ
誰かが、その存在をかけて選び抜いたがゆえの結果なのかもしれません。

そして、現在に至るまで、それらの作品をとても大切に扱っていることが
感じられるのです。それは、部屋においてある椅子の置き方ひとつ、注意
書きのひとつ、庭園の手入れのされかたひとつ、そして職員の方々の立ち
居振る舞いのひとつひとつから、感じ取ることができます。

ルーブルやオルセー、メトロポリタンやスミソニアンをはじめとする
メガ美術館も、同じように大切に作品を保護していました。

けれども。

大原美術館で感じられる「愛の密度」を越える美術館に、
私はいまだ出会ったことがありません。

[明日も読みたいと思ったあなた★エール代りにクリックを!]

「夢から逃げない生き方入門」メルマガ登録! 

投稿者 遙 : 2005年07月15日 21:21 | トラックバック (1)
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?