2004年12月23日

朝のリレー

朝のリレー 谷川俊太郎

カムチャツカの若者がきりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女がほほえみながら寝がえりをつつとき
ローマの少年は柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球ではいつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚まし時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ

***

「朝のリレー」という詩がとてもすきだ。

地球上に住むすべてのひとたちが、
ひとつながりであることを感じられる詩だとおもう。

そして、昔から脈々と続けられてきた朝のリレーに加えて、技術革新は
新しい「つながりかた」を提供する。朝と夜が入れ替わっても、わたし
たちは同じときを共有して働くことができるようになった。ニューヨーク
とサンディエゴと京都で、同時多発的に会話ができるようになった。

今、必要なのは、「つながりあいたい」とおもうその気持ちだけだ。

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投稿者 遙 : 2004年12月23日 10:03 | トラックバック (8)
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