「ラニヤップ」という言葉をご存知ですか?
日本語で言うと「おまけ」というような意味でアメリカ南部で使われる
方言だそうです。改めて考えてみると、英語で「おまけ」にぴったり
対応する言葉がない。「free gift」とか「2 for 1」とかっていう表現
はあるのですが、「おまけ」のようなどこか愛嬌を含んだひとつの言葉
がないんです。
「ラニヤップ(Lagniappe)」は、かの有名な「トム・ソーヤーの冒険」
を書いたマーク・トウェーンが以下のように記している言葉でもあり、
彼がこの言葉を発見したときの、その表現がまたぞくぞくするほどイイ。
ニューオリンズでは、とてもいい言葉を一つ手に入れた。たとえその
一単語だけを得るために、はるばるこの街までやってきたとしてお、
だれも損したとは思わないほど美しく、しなやかで表情豊か、しかも
便利な言葉だ。“Lagniappe”と書いて、「ラニヤップ」と発音。話に
よればスペイン語からきていて、その使い道は一見、かなり限定的だ。
ところが人々は必要に応じて、言葉の意味を自在に伸縮させている感じ
がある。
お店にお使いに行って、「ラニヤップに何かちょうだい」
そんな風に使うらしい。
おねだりがかわいらしくなることば。
ところでこのコラムを書いている人物が気になった。
アーサー・ビナードというミシガン生まれのアメリカ人。
第一詩集「釣り上げては」が中原中也賞を受賞。
語彙、リズム、言葉の選び取りかた。
すべてがあまりにも魅力的な文章だから。
わたしは生まれて初めてアメリカ人の日本語に嫉妬した。
●カフェグローブのインタビュー記事
●アーサーの日本語つれづれ草
[どうか★応援してね★]
投稿者 遙 : 2004年09月23日 04:17 | トラックバック (1)