|

特集 vol.1
国連デーフォーラム 「国連で働く」
質疑応答
どういうキャリアパスであれば国連で働くようになれるのか?
(Dr. Katsuma)外務省の国際人事センターで相談してもらうことができると思います。それぞれ色んな機関があって、すべて違うと思うので簡単には答えられないというのが現状だと思います。
(Mr. Tsuruga)私の場合は新聞社のキャリアからの転身でしたので他のみなさんとは違ったパスだと思います。中学〜高校時代にバンコクに住んでいまして、大学では心理学の専攻、その後新聞社に就職して6年間働き、それから大学院に戻りました。大学院の修士はどの機関であってもほぼ必須だと思いますが、私の場合には開発協力の勉強をしました。その後JPO試験を受験しました。
(Ms.
Takada)JPOの試験自体、修士が必須になっていますので、同僚などでも大学院出身者がほとんどです。私自身社会人を経て、国連への夢が捨てられず大学院に留学しています。大学で漠然とした国際協力への興味がある状態であれば、例えば途上国へ行ってみていろんな話を聞いたり、体験して興味の幅を狭めてから改めて大学院を目指すというのがよいのではないでしょうか。
(Dr.
Aoki)専門とか実務経験が必要です。もちろん語学も必要ですが、それ以前に「私はこれができます」という強みが必要です。そのためには社会にでて、実務経験を積むというのが一番の近道であるような気がします。
援助によってたくさんの人が助けられているのは事実だと思うのですが、援助される側が支援に依存してしまうということに関してお話をいただければと思います。
(Mr. Tsuruga)Capacity
Buildingというところに重点を置かないといつまでも依存心から脱却できずに援助漬けになってしまうということは非常に危険だと思っています。ただアフガニスタンのお話を申し上げると、どちらかというと自分たちでこの国を再建するという姿勢を感じています。持続して後方支援をすることが重要だと思います。
(Ms.
Kikuchi)私たちがプロジェクトを展開していく際に重点を置いているのが、必ず地元の方が何をしたいのかというのを主眼に置くようにしています。こういう問題をどう捉えているのか、と聞きながら、解決方法を一緒に討議していきます。我々が決めるのではなく、相手国の政府あるいは住民の方が決めていくスタンスをとっています。そうすることではじめて自立へのプロジェクトに対するOwnershipの感覚が産まれてくるのです。
国連でキャリアを積んだ後で大学で教えたり、研究機関で働くといった選択は可能なのでしょうか?
(Dr. Aoki)可能だと思います。現に、研究機関や出身国に帰って大学教授になる人がいますし、逆に大学や研究機関から国連に動くことも可能です。ただ、専門性が必要になってきますので、いかに自分の専門性を維持できるような働き方をするかという点が重要になってくるでしょうね。
年齢制限はあるのでしょうか?
(Dr. Aoki)一般公募の場合年齢制限はないですが、実務経験年数に応じたポジションが用意されています。JPOとして入るためには若手職員向けということもあり、一定の年齢以上は受け付けないようになっているはずです。
UNEPの採用に関してもう少し詳しく教えてください
(Dr. Aoki)空席案内ですが、数は非常に少ないと思います。というのは、人数が少なくまたローテーションも少ない機関ですので、絶対数が少ない。また、財政難を理由に空席がでてもその席をそのままフリーズといって凍結させてしまっていることが多いかもしれません。
国連で働く上で何が一番大変ですか?
(Ms. Takada)紛争地で働くときには、生活自体が結構厳しかったり、身の危険があったりするということがまずあると思います。また、日本と違って終身雇用制度ではないため、上司などには「自分のことは自分で面倒みろ」と言われますね。自分で興味のある分野でキャリアを開発し、空席の情報には敏感に、日頃からコネクションを作ることを忘れずにいることが大事です。
(Mr.
Tsuruga)毎日のレベルからいうと、僕がいったときは、まずコンピュータがもらえなかった。誰もかまってくれない。手取り足取り教えてくれる日本企業で6年間働いてきたときとは大違いでしたね。例えばアフガニスタンなどでは悲観的になるのはとても簡単な環境なので、毎日あきらめないことが重要です。
(Dr.
Katsuma)UNICEFとかUNDPとか紛争地域で活動をしているところに家族を同伴することはできませんので単身で行くことになります。また、行った国に日本語学校どころか英語学校があるかどうかもわからないということもありますので問題になることはあるかと思います。
(Ms.
Kikuchi)自分で次のことを考えながら、今持っている仕事をきちんとこなすという力量が求められます。いろんな国の文化や考え方の中で暮らすことになるので、それを楽しめるようであれば大丈夫だと思います。
(Dr. Aoki)ユーモアのセンスがないとやっていけないと思います。
「国連で働く」に関するオススメ書籍
|
オススメ
第1位
|
国際公務員を目指す留学と就職 |
グローバルリンクマネージメント |
|
世界の国連機関の活動目的と求められるバックグラウンドからはじまり、国連における地位と待遇、国連を目指す人のための留学ガイダンス、最後は国際公務員リクルート情報と就職戦略で締めくくられている。
とにかく国際公務員に真剣になりたいと思っている人であれば絶対に一度は目を通しておくことを推奨します。
特に大学院の修士をまだ取得しておらず、これからどのような分野で専門知識を蓄えていくのか絞りきれていない人にとっては、将来のキャリアを見越した留学プランを立てる助けになることかと思います。
|
★★★★☆ |
第2位

|
わかりやすい国連の活動と世界 |
日本国際連合協会 |
|
私が国連英検を受験する際に参考にした本です。日本国際連合協会が、国際連合とは何か、国連の機構、国連の主要な活動、経済と社会の発展、国連組織などについて、日本語と英語で解説されています。
国連英検を受験しない人であっても、国連の活動に興味がある方には、本当にオススメです。今まで漠然として知らなかった国連の仕組みや今までの活動がわかりやすくまとめられています。
国連英検は、JPO/AE受験者が語学試験として受験することになります。
|
★★★★☆ |
|
|
国連職員への道
- 現職スタッフによる応募から採用までのアドバイス |
国連日本人職員有志の会
|
|
受験のための基礎知識、試験の傾向と対策が非常に具体的にまとめられている。巻末には試験問題のサンプルなどもついている。
また国際機関をめざす若者と接して、という割合とシビアなメッセージが発信されていたり、現場の人からの体験談が非常にストレートに表現されている部分に好感が持てる。
ただし、1994年に発刊されている本なので、現在の採用プロセスとどこまで同じかどうかは定かではない。
|
★★★☆☆ |
第4位

|
国際公務員になるには |
横山
和子 |
|
国際舞台の第一線で活躍している国際公務員を幅広く紹介し、あわせて、なるための勉強方法から応募の仕方・赴任までの準備などを詳しく解説しています。
現場に密着した内容なので、もう具体的なステップとして国際公務員への道が見えてきている人にとっては役立つ本になるかと思います。
|
★★★☆☆ |
特集トップ→
|