アカデミー賞を受賞した『CRASH』
という映画を見ました。
思っていた以上によくできた映画で、
久しぶりにヒット。
ネタばれしない程度のストーリーを
書くと、人種や偏見を切り口に、
複数のキャラクターの人生が、
自動車事故の前後を挟んで重なり合い、
すれ違う様子を描いています。
表面的な見方をすれば、人種差別や
偏見がいかに社会に根付いているか、
とか、人の人生がいかに絡み合って
いるか、とかそんなところに焦点が
当たりそうな映画。
でも、わたしは全然違うことを考えていた。
映画の中では、偶然起こった不幸でイライラしていた人が、
他人にそのイライラをぶつけてしまったり、身近な人の
介護で疲れ果てていた人が他人を傷つけてしまったり、
そんなことがたくさん起きます。
一方で、同じ人が、目の前の事故で死にそうな他人を、
身を挺して救おうとしたり、見てみぬふりをしていた
人が別の場面で勇気を出して問題を解決しようとしたり、
そんなこともたくさん起きます。
そんな姿から、思ったのは、
人間は誰でも他人を傷つけながら生きているし、
同時に人として守るべき愛を胸に抱いて生きている。
ということだ。
ペイフォワードのように、いいことばかりが循環する
社会は、もちろん理想かもしれないけれど。
他人を傷つけ、他人から傷つけられながら、
それでもひとりひとりがお互いに寄りかかりながら生きている。
そのほうが、はるかに真実なのかもしれない。
『CRASH』は、
そんな人間の醜さも、弱さも、そして強さも、激しさも、
ひとつの物語の中に内包している、そんな映画だ。

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