2003年12月11日

反省と学びの日

Grupo Primaveraを再訪。今回の目的は、結婚式用オリジナルカード
の商品開発の可能性について相談するためでした。

・・・が、結果的には自分の甘さが露呈することに。

そもそも企業のノベルティやプレミアム市場向けの商品を扱いたい
という話で以前から相談していたのに、突然なぜ結婚式用のカード?
という脈絡のなさがいろんな意味で準備不足を物語ってしまった。
Janeは23年間も組織の運営者として生産や販売に携わってきただけ
に、商品開発にかかる労力やマーケットの規模・性質に非常に敏感
です。日程的に時間がなかったため、まず相談をと思って提案を持っ
ていったとはいえ、彼女からしたら、「思いつき」と思われても仕方
のないレベルだったと思います。

信頼を失うことはとっても簡単。

だなって実感した。もちろんまだまだ失うというよりは、信頼を作っ
ていく段階ですが、「二歩下がった」感覚。そして自分がいかに自分
勝手だったかということもつくづく身にしみました。彼らはほんとう
に限られたリソースで動いているので、誰か信頼のおけるスタッフに
売れるかどうかもわからない商品を開発させる時間はない。特に中途
半端ではない「いいもの」を作ろうとすれば余計に。そんな状況を
ちゃんと慮ることができずに「自分が欲しいもの」を要求していた
自分が恥ずかしい。

反省しました。

しかしながら、ここでそういう肌感覚を得られたことは本当によかっ
たと思います。例えばメールで上記のような提案のやりとりをして
いたら、恐らく気づくのに時間がかかったでしょう。普通こんな迷惑
で自分勝手なメールが来たら無視するだけですから。

そして、こんな私にそれでもできる限りの便宜を図ってくれ、進め方
を一緒に考えてくれたJaneやスタッフのみんな、特にJaneにはいよ
いよ傾倒してしまいました。彼女は、さらにこの日の夕方自分の家
の家族のディナーパーティに私を招待してくれたのです。ほんとう
に、彼女のホスピタリティ、心の深さには何度触れても感動。

***

夕方、Janeの旦那さんの紹介で子供服のお店を経営している日系人
の女性と知り合いました。彼女は33歳のときにお店を開いてちょうど
5年目。くりくりした目の、小柄な体をしたかわいらしい女性です。

彼女は自分の気に入っていたGreenとういブランドのお店をどうして
も自分でも持ちたくて、オーナーのところを訪ねました。最初はあっ
さりと断られ、二度目、三度目、四度目、そして五度目。ようやく
オーナーは彼女の熱意にお店を出すことを許可したのです。まさに
諦めなかった彼女の勝利。

実はGreenでは彼女のケースをきっかけにして、その後ブラジル国内
でフランチャイズを増やし、さらに国外にもお店を持つように拡大
したそうです。彼女がフランチャイズ第一号だったわけです。

でも、最初はほんとうに大変だったと。そう言ってました。赤字で、
赤字で、赤字で。もともとブラジルNECのエンジニアだった彼女はモノ
を売るというのは初めての経験。それでも彼女は365日一日も休むこと
なくお店に出て、「なぜあの商品は売れないんだろう?」「うちの
お客さんはどんな色が好みなんだろう?」「もっと違った商品を置く
べきだろうか?」そんな風に、訪れるお客さんを観察しつづけ、試行
錯誤を繰り返し、一年たつ頃にようやく自分のお客様をつかめたと
言いました。

この話を聞いたとき、思ったことがふたつ。ひとつは、考え続ける
ことの大切さ。思考停止してしまったら、ほんとうにそこまでです。
それから、自分はいったいどれくらいお客さんのことを知っている
だろうか?ということ。

正直に。自信を持って「知っている」と言い切れるほど知りません。
開き直るわけではありませんが、机上で調査をしたり、現場の人の
意見を聞くだけでは限界があると思っています。結局のところ、自分
でモノやサービスを売り始め、数え切れないくらいのトライアルを
繰り返し、直接お客さんに触れながら「知る」以外に方法はないの
ではないでしょうか?

何かを始める前に、できる限りの最善を尽くしてリスクヘッジをする
ことは非常に大切ですが、「始めなければわからないこと」が世の中
にはたくさんあるような気がします。そして、始めるときには、とに
かく決して諦めず、とことん試して考えて、考えて、考え続けて。
そうしてきっといろいろなことが見えてくる。

今日はそんなことを彼女から学びました。

投稿者 遙 : 2003年12月11日 07:50 | トラックバック (1)
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